Lab指定された特色をイラストレーターからPDF書き出しするとLab値が変わってしまう
特色をLab指定した場合にある条件を満たすと、Lab値が指定した数値と変わってしまい、結果的にプルーフ上などで意図した色で出力されないケースがあります。
■発生条件:下記条件下で②のLab値が、①と比較して濁った色に変わってしまいます。
① 特色がLab指定されている
② ①のオブジェクトがデバイスNカラーで使用されている
下図を例にあげます。下記のようなデータをイラストレータで作成しPDFを書き出します。
Acrobat上のプレビューでは同じ色で表示されてしまうので判断はできません。しかしPDF Tool boxで確認すると、Lab値が①と比較して②と③が変わっているのがわかります。(画像クリックで拡大)
対処方法:プリフライトにて”スポットカラーが複数回定義”を有効にすることで上記のようなPDFを検知することができます。
またジョブ設定のカラーにて、正しいLab値になっているか確認することも大事です。もし誤ったLab値がカラーテーブルに登録されてしまった場合は、正しいLab値をジョブ設定のカラーにて指定することが可能です。
原因:イラストレーターやインデザインからLab指定された特色をPDF書き出しした場合、PDF作成の計算結果が、デバイスNカラーが含まれているオブジェクトと含まれていないオブジェクトで異なってしまうことが原因です。またPDFの仕様上、残念ながら同じ特色に対して異なる代替色空間を許容してしまうことも関係しています。
なお、インターネットブラウザであるFirefox上では色の違いを確認することが可能です。
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