トラップの機能の透明要素に対する挙動改善
【対象製品】:PDFToolbox、Prepress Manager
【Prinect2015までとPrinect2016の挙動】:
Prinect2015までは透明要素のオブジェクトグループに対して、各部分で隣接するカラーを検知して行うのではなく、全て一律にトラップ処理を行っていました。そのため下記のようなデータに対しては、望まれない結果になる事がありました。
下図のデータはグリーンのテキストが前景にあり、背景には白いフレームを持つブルー系のイメージが存在しています。
バージョン 2015によるトラップの結果、 グリーンの文字が背景のブル ー系のイメージの影響を受け、シェードのかかった部分だけトラップがかかります。濃度の高いブル ーに対して、グリーンの文字がトラップ(拡張)され、結果として望まれない仕上がりとなってしまいます。
下図 はバージョン2016の場合です。透明要素の存在は検知されメッセージが現れますが、トラップは実行されません。文字はそのまま維持されます。
【注意点】:
この仕様変更により、ごく稀にバージョンアップ前後で結果が変わる事があります。また背景に複数の透明効果を持っているデータにおいてトラップ処理が適用されない事によって望まれない結果になることがあります。
【回避策】:
上記のような環境においての回避 措置 として、影響ない範囲であれば、透明要素を事前にフラットにしていただく(Prinect 内ではPrepareの「透明処理」を使用する、など)か、Trap Editorによる手動操作で回避することが可能です。